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1級から基礎まで!CAD利用技術者の合格率や勉強方法を徹底解説
2021.08.22

BIMwork
CAD利用技術者試験はCADに関する実技スキルや知識を客観的に証明するための資格です。CADオペレーターを目指すときはもちろん、次のステップであるBIMオペレーターを目指す際にも有用になります。
本記事では、CAD利用技術者試験の1級から基礎までの難易度、合格率、勉強方法などについて解説をしていきます。
CAD利用技術者試験の種類と合格率について
CAD利用技術者試験は「3次元CAD」と「2次元CAD」の2部門に分かれます。さらに、この2部門のなかで、それぞれレベルが用意されています。まずは3次元CADの種類と合格率について説明していきましょう。3次元CADは1級、準1級、2級の3種類です。3次元CADの1級は3Dパーツのモデリングやアセンブリ作成などの試験があり、難易度は高いといえます。合格率は年度によって異なり、50%ぐらいのときもあれば20%以下のときもあります。3次元CADの1級を受験するためには、準1級と2級に合格しているのが条件であることも覚えておきましょう。
3次元CADの準1級も1級と同じく、3DCADを用いた3Dモデリングを行いますが、アセンブリの作成は行いません。パーツの作成までが試験範囲のため1級と比較すると難易度は少し低くなり、毎年平均50%程度の合格率になっています。3次元CADの2級は筆記試験です。マークシートによる選択や真偽方式で答える内容で、CADやパソコンに関する知識が全体的に求められます。2級は3次元CADで一番下の試験ですが、合格率が30%程度の年もありましたので、油断はできません。
2次元CADの種類と合格率について
次に、2次元CADの種類と合格率について説明を行います。2次元CADは1級、2級、基礎の3種類です。2次元CADの1級は機械、建築、トレースの3種類に分かれています。自分が就きたい業務に合わせて種類を選択するようにしましょう。例えば、トレースはコマンド機能やレイヤ機能などに関する能力が求められますので、CADオペレーターを目指す人にぴったりです。試験は実技と筆記の両方があります。2次元CAD1級の合格率はトレースだけをみるとだいたい60%以上で高めですが、建築や機械は年によってバラバラです。20%以下のときもあれば70%以上のときもあります。また、2次元CADの1級を受験するためには過去に1級を取ったことがあるか、もしくは2級の資格を持っていなくてはなりません。
2次元CADの2級はCADシステムを半年以上勉強している人やCADオペレーターの新人に向けた試験です。実技はなく筆記試験のみとなっており、CADの機能や運営などに関する出題がされます。2次元CAD2級の合格率はだいたい50%ぐらいと考えればいいですが、年によってはそれ以下になるので、しっかりと勉強して臨むようにしましょう。2次元CADの基礎はCADシステムの基礎知識に関する試験です。CADシステムをこれから学んでいく専門学生など、初心者に向いています。合格率は50~80%となっていますので、合格率はかなり高いといえるでしょう。
(出典 一般社団法人コンピュータ教育振興協会 https://www.acsp.jp/cad/)
独学もOK!CAD利用技術者試験の勉強方法
CAD利用技術者は決して簡単な試験ではありませんが、独学で合格するのも不可能ではありません。CADを独学する際に最初に準備するのはパソコンとCADのソフトです。パソコンの種類はデスクトップでもノートでもかまいませんので、自分が使いやすい方を用意しましょう。CADの操作は基本的にマウスで操作しますので、マウスは必須になります。
CADソフトは色々な種類がリリースされています。2次元CADではAutoCAD、AutoCAD、JW_cadなどが試験で使えるソフトです。CADソフトを選ぶ際にはACSPの公式サイトで使用可能かどうかを確認しておくようようにしましょう。3次元CADの場合はSOLIDWORKS、Vectorworksシリーズ、CATIA V5などが推奨ソフトとなっています。3次元CADのソフトを選ぶ場合は体積、表面積、重心、2点間距離の測定ができるかどうかをチェックするようにしてください。
CADソフトで有名どころのソフトといえばAutoCADがあげられますが、値段が7万円/年するので少しハードルが高いです。CADは無料ソフトもありますので、最初はそちらを使用するとよいでしょう。例えば、無償で使え、実務でもよく使われているJW_cadがおすすめです。本格的なソフトの購入は業務などで必要になったときに検討しても遅くはありません。
CADを独学するにあたって、公式ガイドブックは必ず押さえておくべきです。自分が受験する試験の種類に合わせてガイドブックを購入するようにしましょう。CAD利用技術者の試験内容は公式ガイドブックに準拠しています。2次元CADの基礎や2級であれば、実技がありませんのでガイドブックの内容を確実に押さえれば合格は可能です。ただし、公式ガイドブックはCADについてある程度知識がある前提で解説がされているので、初心者には少し難しい面があるかもしれません。そういった場合はよりわかりやすく解説された参考書を購入するようにしましょう。
(出典 Amazon www.amazon.co.jp/dp/4296070061)
CAD利用技術者の参考書はできるだけ有名で長く続いているシリーズを選ぶのがよいです。継続的に売れている参考書はそれだけ受験者から支持されているということですので、わかりやすいものが多い傾向にあります。もちろん、表紙だけで決めるのではなく、実際に中身を見て自分に合うかどうかの確認は必要です。参考書は色々出ているので、目移りしてしまうかもしれませんが、できれば1冊に絞るのが理想です。複数の参考書を使うと理解が中途半端になりやすいので注意しましょう。
独学がどうしても向いていないと感じた場合はCAD利用技術者試験に特化したスクールに通うのも悪くはありません。スクールであればCADだけでなく、コース次第では最先端技術であるBIMに関しても学ぶことが可能です。また、就職してから学ぶという手段もあります。実際の業務の中でCADの操作を経験していれば、受験勉強するときの理解も早いです。未経験者歓迎を掲げている会社であれば初心者にも入社のチャンスがありますので、積極的に応募するとよいでしょう。
スキルや知識をアピールできる!CAD利用技術者試験にチャレンジしよう
CADに関連する仕事は年々増えており需要があります。CAD利用技術者試験は有名な資格ですし、転職や就職で有利になることも期待できるでしょう。また、取得をすることで各分野で活躍できるチャンスが広がります。CAD利用技術者試験は難易度がやや高めの試験ではありますが、ソフトやガイドブックなど必要なものをしっかりと準備して勉強すれば独学での合格も不可能ではありません。CAD利用技術者試験を受験し、スキルアップを目指していきましょう。